
ダイエットの基本は摂取するエネルギーよりも消費するエネルギーを増やすことです。なので、運動を取り入れることは必須ですが、それと同じくらい食事も重要です。カロリー過多な場合は減らすことも必要ですが、むやみに減らすと挫折やリバウンドの元です。余分な物を落とし、引き締まった身体を作るために身体に必要な物を摂っていきましょう。
目次(押すとジャンプします)
ステップ1:現在の食事を見直す
1日の食事量は適切か
まずは1日どれくらい食べているかを確認しましょう。いきなり食事を減らすのはおすすめできませんが、目安よりも多く摂っているということを認識しておくことは重要です。
年齢/性別 | 男性 | 女性 |
18〜29歳 | 2,650kcal | 2,000kcal |
30〜49歳 | 2,700kcal | 2,050kcal |
50〜64歳 | 2,600kcal | 1,950kcal |
65〜74歳 | 2,400kcal | 1,850kcal |
75歳以上 | 2,100kcal | 1,650kcal |
あくまで目安で1日の活動量によって変化しますが、大まかな目安として自分の摂取カロリー量は把握しておくと良いと思います。また、正しくダイエットを行うには運動が必須なので、食事制限により摂取カロリーを上記の目安以下にすることはやめましょう。摂取カロリーが特に問題ない場合は食事の内容や運動量をみていきます。
食事のバランスは適切か
どれくらい食べているかということも大切ですが、何を食べているか、そのバランスもとても重要です。栄養バランスを崩すことなく食事制限をする場合、参考にしたいのが「PFCバランス」という考え方です。PFCとは「P=たんぱく質」「F=脂質(脂肪)」「C=炭水化物」を示し、厚生労働省が提示している生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の理想量です。
PFCバランスの目安
タンパク質:13~20%
脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%とする)
炭水化物:50~65%
この基準は生活習慣病予防が目的なので、ダイエットの場合はもう少し調整しても良いかなと言うところです。
食べるタイミングは適切か
食事をとるタイミングに関しては様々なポイントがありますが、まずは夕食のタイミングを意識してみましょう。基本的には就寝3時間前までに食事を済ませておけると良いでしょう。
寝る時間近くに食事をすると体温が上がり、血糖とインスリンが上昇し、メラトニンと成長ホルモンの分泌を阻害してしまいます。これらは全て睡眠の質を下げ、睡眠中の脂肪燃焼能力も下げてしまいます。さらに、質のいい睡眠がとれないことによって次の日の食欲が促進されてしまい、食べ過ぎてしまう可能性があります。
ステップ2:無理なくできることからやる
間食の置き換え
もし、現在間食を摂っているならできれば間食はやめたほうが良いです。ただ、習慣を変化させるのはストレスになるので、習慣的に間食を摂っていた方が急に間食を断つのは少しハードルが大きいかもしれません。大きすぎるハードルは挫折のもとなので、小さいハードルに変えていきます。
間食にお菓子などを食べている場合にはナッツ(できれば無塩が良い)、カカオ多めのチョコレート、するめいかなどに置き換えていきましょう。特におすすめは無塩ナッツです。置き換えに慣れたら少しずつ間食の量を減らしていけると良いと思います。
食事の置き換え
ダイエット中も基本的には3食摂ることをおすすめします。食事を取らないでいると空腹によりドカ食いしてしまったり、血糖値の変動が大きくなり、身体がエネルギーを溜め込みやすい状態になります。
また、1回の食事の量を一気に減らすのもストレスが大きいのでおすすめできません。まずは今までと同じくらいたくさん食べてもいいので、内容を変えていきましょう。シンプルなやり方としては今まで摂っていた主食(ご飯、パン、麺等の炭水化物)を野菜に置き換えましょう。キャベツやきのこ類などがおすすめです。芋などの根菜類は糖質が多いので摂りすぎないように注意しましょう。同じ量食べていても内容を変えるだけで身体に変化が出ると思います。
食べる順番の変更
過度なカロリー摂取にならないよう食べるものを選ぶことも大切ですが、毎回の食事で厳密なカロリー計算は難しいですよね。食べる順番を意識するだけでも効果があります。
- 最初に野菜やスープなど食物繊維の多いものから食べる
- 次に肉や魚などタンパク質の多いものを食べる
- 最後にご飯やパンなど炭水化物を食べる
この順番で食べることにより血糖値の急激な上昇を抑えることができ、カロリーの溜め込みを防いでくれます。
ステップ3:少しずつレベルアップ
バランスを変えていく
やりすぎはあまりよくないですが、やはり糖質を抑えることはダイエットにとって有効な手段の一つです。少しずつ糖質を減らし、タンパク質を増やしていきましょう。野菜や魚、肉などでしっかりとカロリーは摂取するようにすることがポイントです。全体的に全て減らしてしまうとただの栄養失調になり、筋肉が落ち、代謝が落ちリバウンドに繋がります。
食べる食材を厳選する
積極的に摂るべき良質なタンパク質や油、ビタミンや食物繊維など必要な物質は積極的に摂っていきます。
ダイエット中に積極的に食べるべきもの | ダイエット中は避けるべきもの |
牛肉や豚肉の赤身、鶏肉 | 炭水化物全般、特に菓子パン |
青魚 | ソーセージ、魚の練り物など加工品 |
野菜類、特にブロッコリー、葉物野菜、きのこ類 | 芋類、根菜類 |
豆腐、納豆など大豆製品 | 果物 |
海藻類 | お菓子全般 |
タイミングと内容の調整
起床後1時間以内に朝食を食べる
朝食は1日の食事の中で1番重要と言っても過言ではありません。朝食を抜いてしまうと、代謝を刺激し、上げることが出来ないだけでなく、その後の1日を通して、アンバランスでカロリー過多な食事を摂る可能性が高くなります。
12週間、74人の女性の1日の摂取カロリーを1400kcalに統一し、朝・昼・夜の食事のボリュームを朝>昼>夜のグループと夜>昼>朝のグループで比べた結果、ボリュームのある朝食を食べたグループの方がボリュームのある夕食を食べたグループに比べ2.5倍の体重減少と約6cmウェストが細くなったとの報告もあります。
朝食をしっかり食べ代謝を上げることは、その朝食で取ったカロリーを脂肪に回さないことにも繋がり、1日を通して食べ過ぎを防ぐ事も出来ます。朝食はきちんと食べましょう。
3~4時間毎に食べる
このタイミングで食べることには3つの利点があります。
- インスリンの過剰分泌を抑えることが出来るので脂肪を減らすのに役立つ。
- 食欲のコントロールと代謝を行うレプチンというホルモンの働きを促進できる。
- ストレスホルモンであるコルチゾールのバランスを調節できる。
仕事のスケジュールによっては食事時間を見つけることは難しいかもしれませんが、上手に栄養補給できる時間を見つけ自分のライフスタイルに合うよう工夫をしましょう。注意点としては1日トータルの摂取カロリーは増えないように注意することです。
1日はたんぱく質で始める
1日を通して食欲を上手にコントロールする秘訣は、デンプン質の糖質を朝ではなく、昼や夜、ワークアウトの後などに摂る事です。朝食には卵やホエイプロテインスムージーなど、良質のたんぱく質をしっかり摂る事で、その後1日の食欲が抑制され食べ過ぎを防ぐことに繋がります。
“身体は食べたものでできている!ダイエットでまず取り組むべき食事3つのステップ” への3件のフィードバック